-
タパス感覚で一個からオーダーできる生牡蠣は、プレーンのほか、トマト水&ポン酢風味、オリーブ&ピーマン&アンチョビ風味などの変化球も。いろいろな風味の味比べも楽しい。 Blue Izar ブルーイサール
今後のミシュランや50ベスト候補。
注目の若手料理人2017年7月にビルバオに【ブルーイサール】をオープンさせたブルーノ・ディディエ氏。オープン数ヶ月後にトリップ・アドバイザーで1位になるなど、未来のスターシェフ、と、いま大注目の料理人だ。
シェフはブラジル出身。アメリカ滞在中にバイトをした和食店で料理に興味を持ち始めた。母がいたビルバオで料理学校を卒業後、フェラン・アドリアの【エル・ブリ】で閉店直前の数ヶ月間働いた。さらに、アルベルト・アドリアの【チケット】のオープニングスタッフにもなり、偉大なるアドリア兄弟の元で、クリエイティブの極意を学ぶという稀有な修業をしている。
そんなブルーノ氏の店は、ゲストにとても優しい。10〜20品からなるデギュスタシオンコースが主流のバスク地方ガストロノミー店とは一線を画し、ア・ラ・カルトで料理を提案する。生牡蠣を1個単位でオーダーできるかと思えば、ハーフポーションや一皿のシェアも、積極的に勧めている。「長時間の食事が苦痛な時もあるし、好きなものだけを食べたい時もある。大切なのは、自己表現ではなく、ゲストの楽しみや喜び」というブルーノ氏。子供連れの家族も多く、エレガンスとカジュアリティが絶妙に同居した居心地のよさがある。
食材は、【エル・ブリ】や【チケット】に負けず劣らずの最高級品。それを、ブラジル、アメリカ、日本、スペインという、自らに影響を与えた国々の食文化を重ね合わせながら自分らしい料理に落とし込んでいる。この店に来ると、彼がいかに食べることが好きで、食材を慈しみ、ゲストを歓待しているのかを強く感じる。そんなブルーノ氏の情熱と優しさがゲストに響き、高い支持を得ているのだろう。-
真空調理でごく浅く火入れをしてフレッシュな食感を残したマテ貝の、海藻風味のエスカベッシュ。 -
バラの花のような料理の正体は、熟成ガリシア牛タルタル&ラディッシュの薄切り&フランボワーズパウダー。 -
トウモロコシのメレンゲ。焦がしバターが効いたアイスクリームをトッピングしていただく。
シェフのこだわり ブルーノ・ディディエ氏
食べることがとにかく大好き。自分を幸せにしてくれる食を通して、多くの人たちに喜びを感じて欲しい。一番大切なのは、常にゲスト。彼らの反応を見ながら料理や店のスタイルを微調整していき、より愛される店にしたい。
-
Column
バスクで忘れてならない サンセバスチャンのバルホッピング
連想ゲームで“サンセバスチャン”と問えば、かなりの確率で“バル”と答えが返ってくるだろう。
旧市街を中心にずらり立ち並ぶ、バル、バル、バル! カウンターにぎっしりと、美味しそうなタパスやピンチョスを並べたバルは、今や、この街のアイコンだ。
朝は、タパスをつまみながらのんびり軽口をたたき合うシニアたち。昼は、働者と観光客がひっきりなしに出入りして大賑わい。そしてバルが最も盛り上がる夜。通りにはバルホッピングを楽しむ人々が行き来し、調べておいたお目当ての店や、賑わいに惹かれて飛び込んだり。カウンターで立ち食いが基本のバル。居合わせた人々と、食いしん坊話題が始まるのもお約束。ここが最後の一軒、と決めていたのに、聞くからに美味しそうなバルが気になり、ついついホッピング続行。こうして、サンセバスチャンの夜は更けてゆく。
-
大皿に盛られたタパスやピンチョスがぎっしり並ぶカウンターは、サンセバスチャンのバルの風物詩。あれも食べたい、これも食べたい!と悩みは尽きない。 -
名物チーズケーキが大人気の【ラ・ヴィーニャ】。クリームチーズベースで、飽きのこない甘みとしっとりした口どけ感が抜群。テイクアウトする人も多い。 -
カウンターのタパスのみならず、料理も美味しい、と評判のバル【カーサ・ウロラ】。丁寧に料理された、地元の白アスパラガスやフォアグラに舌鼓。 -
バルの定番タパスの一つ、茹でて軽く酸味を効かせたタラコのピンチョは【バル・マルティネス】でも人気。チャコリにもシードルにもビールにもぴったりの味。

